24番 最御崎寺 ―海に挑む―
2009年11月30日 20:00
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修行の道場、土佐へ!
ここのお寺は、大師が19歳の頃に修行したゆかりの場所である。
お寺の下には修行した大きな洞窟もあり、中から広い海が見える。
室戸岬で厳しい修行を経て悟りを開いた大師は、
自分の名前「空海」の「海」をここで思いついたと言われている。
また、ここには「くわずいも」という芋がある。
昔、大師が村人に芋を乞うと、
その村人は「これは食えない芋だ」と嘘を言って与えなかったため、
それ以来本当に食べられなくなった、と言われている。
(現在は胃腸の妙薬とされているそうだ)
他には「鐘石」という叩くと鐘の音がする石がある。
その音は冥土まで聞こえるそうで、石で叩くとカンカンと高い音が。
また、ここの鐘は余韻がとても長く素晴らしいと評判で、
大晦日の「ゆく年くる年」によく使われているらしい。
たしかに、音が動いている、と実感させるような長い余韻。
遠くまで響きがしばらく聞こえた。
鐘の音に影より黒き黒揚羽 る理
(野口る理 記)