41番 龍光寺 ―信じるものは信じる―
2010年1月25日 10:05
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このお寺には、龍の目玉があるのだそうだ。
その昔、悪さをする龍がいるので、住民たちが困っていた。
そこで、お大師さまが、龍を退治した。
そのときに抜いた眼を、祀ってあるのだという。
見たことがあるという長野さんは、
「このくらいの、石みたいな感じやったんよ」と、
手で、直径10センチくらいの円をつくって説明してくれた。
嘘みたいな話やな、と言ったとき、前の住職は、
「信じるものは信じ、信じないものは信じないで結構」と、
笑っておられたそうだ。
これまで、それぞれの寺のそれぞれの伝説を
書かせてもらってきたが、それらはすべて、
「信じる」という気持ちの上に成り立つ物語であることを、
改めて実感した。
大師堂の横には、「南予七福神」と銘打たれた
七福神の石像が並んでいた。
南予とは、愛媛を三つの地域にわけたときの、
一番南の地方のこと。
南の伊予、という意味だ。
また、寺の上には、稲荷大明神がある。
こちらも有名なのだそうだ。
長い石段に怖気づいて、今回は、
お稲荷さまへのご挨拶は勘弁させていただいた。
ひまわりや信じるときの目の光 紗希