私のお遍路体験記 ~八十八ヶ寺と奏でる私の詩~

59番 国分寺 ―薬つぼと握手大師―

2010年3月20日 11:07 記事一覧に戻る

 

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八十八ヵ所、三つ目の国分寺。愛媛県、今治市にある。

 

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今治は、タオルの生産日本一の町だ。

日常的に使えるタオルから、贈答用の高級タオルまで、

さまざまなタオルが、生産・販売されている。

近隣のタオル美術館では、

アウトレットの商品も買うことができるからお得だ。

 

私も、松山市にある実家から遠くないので、

昔から何度か足を運んでいる。

やわらかく、肌触りのよいタオルは、

毎日を、すこしだけ、良いものにしてくれる。

 

 

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このお寺には、天然記念物の、とうつばきがある。

つばきのシーズンではなかったので、

花を見ることはできなかったが、

椿の葉が、曇りの日の鈍い日差しに照って、

ぎらりと光っていたのが印象的だった。

 

 

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境内には、薬師如来の薬つぼと、握手修行大師がある。

 

 

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ここのご本尊は薬師如来なのだが、その薬つぼが、

石で模されて置かれてある。

 

その石の胴の部分には、

頭、足、腰、手、肩、首、耳、目の、

八つの漢字が彫られており、

自分が治したいと思っている箇所の文字をさすりながら、

ご真言を一回唱えると、よくなるのだという。

 

私は、肩こりがひどいので、「肩」の文字をさすりながら、

薬師如来のご真言である、

「おんころころ せんだぎ まとうぎそわか」を唱えた。

ご真言は、覚えていなくても、

石に彫ってくれているので、安心である。

 

 

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もうひとつの握手修行大師は、

手を差し出しているお大師様の石像だ。

この石像と握手しながら、願いごとを一つだけ思うと、

それがかなうのだという。

  

「何を願ったの?」と聞くと、「内緒です」と答えたる理ちゃん。

人に告げないほうが、願いが深くなるのだろう。

 

 

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てのひらのくぼみ団栗乗るくぼみ  紗希

 

                                (神野紗希 記)